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歯の神経を抜いた後は何日くらい痛む?痛みの原因と対処法を解説

「神経を抜いた後、何日くらい痛いの?」
「薬を飲んでもズキズキして眠れない……普通なの?」
この痛みがいつまで続くのか不安になる方も多いでしょう。
この記事でわかること
- 歯の神経を抜く治療の目的と流れ
- 抜いた後の痛みが続く期間とピーク
- 痛みをへらす方法と、長引く時の対処
痛みは2〜3日が山場で、多くは1週間以内に軽くなります。強い腫れや発熱、口が開きにくい、膿が出るなどがあれば受診してください。根の先の炎症や処置の刺激が時間とともに落ち着くためです。
この記事では、期間の目安、受診の判断、今すぐできる対処法を説明します。ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事の監修者

こんにちは。
歯科ハミール高田88 院長の茂木 将(もてぎ まさし)です。
当院は"ホスピタリティ"を大切に、患者様とのコミュニケーションを何より重視しています。
痛みへの配慮はもちろんのこと、治療にかかる費用や期間を事前にわかりやすくご説明し、納得いただいたうえで最適な治療計画をご提案します。
これまで、総合病院の口腔外科や大学病院のインプラント科で研修を積み、現在も勉強会やセミナーに積極的に参加しながら、最新の技術や知見を治療に反映しています。
特に、神経や歯をできる限り残す治療を軸に、患者様のお口の健康を長く守ることを目指しています。
私は高田馬場の出身です。
この馴染み深い地域で、皆様にとって「通いやすく、安心できる歯科医院」であり続けられるよう努めてまいります。
◆経歴
・ 2020年3月東京歯科大学 卒業
・ 2020年4月東京都立広尾病院 歯科口腔外科・有病者歯科 研修
・ 2022年3月東京都立広尾病院 歯科口腔外科・有病者歯科 研修修了
・ 2022年4月東京都立広尾病院 歯科口腔外科・有病者歯科 非常勤
・ 2022年4月東京歯科大学口腔インプラント学講座 臨床専修科生
・ 2024年4月東京歯科大学口腔インプラント学講座 レジデント
・ 2025年4月東京歯科大学口腔インプラント学講座非常勤歯科医師
・ 2025年4月ハミール高田88院長
現在に至る
◆所属団体
・ 有病者歯科医療学会
・ 日本口腔インプラント学会
・ 顎顔面インプラント学会
・ ITIメンバー(世界中のインプラントの専門家を結ぶグループ)
・ 厚労省後援:Sauna Spa Professional
目次
歯の神経を抜く治療とは?基本の流れと目的
歯の神経を抜く治療は、虫歯が大きく進行してしまったときに必要になります。
神経まで細菌が入り込むと、ズキズキと強い痛みや歯ぐきの腫れが起こり、そのままでは歯を残せなくなってしまう可能性があるためです。
感染した神経を取り除き、歯の中をきれいに消毒して薬を詰めることで、歯を抜かずに守ることができます。
神経を抜く「根管治療」とは
「歯の神経を抜く」とよく言われますが、正確には根管治療(こんかんちりょう)と呼ばれる治療です。歯を抜かずに守る治療法です。
むし歯が深く進行すると、歯の中にある神経や血管(歯髄)が細菌に感染し、強い痛みや腫れを引き起こします。
このまま放置すると歯を残すことが難しくなるため、感染した神経を取り除き、根の中をきれいに洗浄・消毒する必要があります。
根管治療の流れは以下のとおりです。
- 麻酔
- 唾液が入らないようゴムのシートを被せる
- 歯に小さな入口を作る
- 傷んだ神経を取りのぞく
- 根の管を広げて洗い、消毒して乾かす
- 薬とゴムで密封
- 仮のふたをする
- 後日に土台と被せ物で仕上げる
例えば、奥歯は管が多く、回数が増える場合があります。仕上げまで進めると、再発の心配がぐっと減ります。
なぜ神経を抜くと痛みが出るのか
神経を取り除いた後も、歯の周囲には血管や細胞が残っており、その部分が炎症を起こすことで痛みを感じます。
主な理由は以下の3つです。
- 器具の刺激で根の先がさわられ、歯のクッションが敏感になる
- 洗浄液や削りかすが先へ出て、周りの組織がしみる
- 仮の詰め物が高く当たり、噛むたびに押される
治療の刺激や器具によるわずかなダメージでも、体は修復しようと反応します。その過程で数日間は違和感や痛みが出てしまう可能性があるでしょう。
また、長く口を開けた疲れが重なる場合もあります。原因に合わせて調整やケアをすると、数日で楽になります。
関連記事:根管治療
神経を抜いた後、痛みは何日くらい続く?
「神経を抜けば、もう痛みはなくなるはず……」
そう思う方も多いでしょう。しかし、実際には治療後、しばらくの間は痛みや違和感が出るのが普通です。
治療の刺激や炎症の影響で、特に初日から数日間はズキズキしたり、噛むときに響くような感覚が出やすくなります。
痛みが出るのはいつからいつまで?
治療をした直後から数日間、歯や歯ぐきに痛みや違和感が出ることがあります。
始まりは麻酔が切れたあと。初日はズーンと重だるい感覚が混じり、2〜3日目にズキズキが強まります。
その後は日ごとに右肩下がりで落ち着き、1週間で仕事や家事に戻れる人が多いです。夜は血流が変わりやすく、痛みを強く感じる場合もあるでしょう。
就寝前は無理をせず、横向きで患側を上にして休むことをおすすめします。
痛みのピークは初日〜3日程度
痛みのピークは初日〜3日です。噛むと響く、脈打つ感じが出やすい時期です。
食事はやわらかい常温に切り替え、反対側で咀嚼してください。無意識の食いしばりがある人は、就寝前に首肩のストレッチで力みを抜きましょう。
適切な鎮痛薬を早めに使い、無理をしない生活を心がけると、痛みがおさまる時間が増えます。
その後は少しずつ和らぎ、日常生活に支障がない程度になっていきます。
1週間以上続く場合に考えられること
2〜3日ほどを過ぎても痛みが強く続く場合、根の奥に炎症が残っていたり、細菌感染が広がっている可能性があります。
1週間たっても痛みが変わらない、増えていく場合は、原因の見直しが必要です。
例としては次のようなケースがあります。
- 根の周辺に炎症が残る
- 仮詰めや噛み合わせが高い
- 洗浄液や削りかすの刺激が残る
- 歯のひび割れが隠れている
- 合わせてチェックしたい受診のサイン
- 顔のはっきりした腫れ
- 38度前後の発熱
- 口が開けにくい
- 膿の出口ができる
1つでも当てはまる場合は、再度治療が必要になることもあるため、歯科医院に相談しましょう。
関連記事:神経を抜く虫歯治療はどれくらい痛い?【9割が知らない】
痛みの感じ方に個人差がある理由
神経を抜いた後の痛みは、人によって幅があります。歯の場所や根の形、根の先の炎症の広がりだけでなく、寝不足やストレス、食いしばりなど体の状態も関わってくるためです。
ここでは、どうしてそのような痛みの個人差があるのかを説明します。
治療部位や根の状態による違い
歯の根の形は人によって複雑さが異なり、治療の難易度も変わります。そのため、同じ神経を抜く治療でも痛みや違和感の出方に差が出るのです。
例えば、前歯は根が一つ、奥歯は根が複数で、管も曲がっている場合があるという違いがあります。
各部位の特徴
- 前歯:根がひとつで形が単純
- 奥歯:根が複数で曲がりが強い
- 根の先:炎症の袋で刺激に敏感
- 仮のふた:高いと噛むたびに響く
この差が、洗浄や薬の行き届きやすさや回数、痛みの残り方に影響を及ぼします。根の先に炎症の袋があると、刺激に敏感になってしまうでしょう。
また、仮のふたや噛み合わせが高いと、噛むたびに根まわりが押されて響きます。気になる場合は、次の受診で調整を頼むとよいでしょう。
体調・ストレス・痛みに対する敏感さも影響
寝不足や冷え、月経前後、風邪ぎみ、肩こり、強いストレスがあると、痛みを強く感じやすくなることもあります。体調や心の状態が痛みの感じ方に影響を与えてしまうのです。
夜の食いしばりや歯ぎしりも、根まわりの負担を増やしてしまいます。生活を少し整えるだけでも、楽になる時間が増えるため、以下を実践するのもおすすめです。
- 睡眠:目安は7時間前後の確保
- 入浴:ぬるめで短時間のシャワー
- 食事:常温・やわらかめ・反対側で咀嚼
- ストレッチ:首・こめかみ・ほほの軽いほぐし
- 呼吸:ゆっくり鼻から吸って口から吐く
- 薬:鎮痛薬は指示どおり、早めの内服
- ナイトガード:食いしばりが強い人は相談
体調管理をしつつ、過度なストレスを溜めないようにしましょう。
神経を抜いた後の痛みをやわらげる方法
治療後の痛みは時間とともに落ち着きますが、つらいときは工夫でやわらげられます。
ここでは、痛みをやわらげる方法を薬・生活・ケアの3つの視点から説明します。
市販の鎮痛剤の使い方と注意点
痛みがつらいときは、鎮痛剤(ロキソプロフェン、イブプロフェンやアセトアミノフェン配合のものなど)を使用しましょう。
早めに正しく使うのが基本です。鎮痛剤を痛みがひどくなってから使用する方は少なくありません。しかし、痛みが強く出た後に使用すると、効きづらくなります。炎症の波が強くなる前に抑え、楽な時間を増やしましょう。
目安は食後に水で内服し、自己判断で増量しないことです。持病や妊娠・授乳、併用薬がある人は、薬剤師や医師へ相談してください。
服用の際に気を付けるポイント
- 食後内服、空腹時は避ける
- 経過が悪ければ受診する
- 眠る前は先回りで服用する
- 酒・喫煙は控える
- 併用薬の相性を確認する
冷却や安静と合わせて、服用すると効果を感じやすいです。
食事・歯磨きで気をつけること
治療後の口の中は、強い刺激に敏感になっています。常温でやわらかいものを反対側で噛むと安心です。
例えば、おかゆや卵料理、ヨーグルトなどは刺激が少ない食べ物です。反対に、せんべいや粘着性の強いキャラメルなどのお菓子はできるだけ避けましょう。熱い湯気や氷、硬い食感も負担になります。
歯磨きはやさしい圧で、仮のふた周辺はとくに丁寧に磨いてください。強い勢いのうがいは陰圧がかかるので控えましょう。
刺激を避ける生活のポイント
血流が急に上がるとズキズキが強まります。熱い飲み物やアルコール、刺激のある食べ物は、血流を上昇させ炎症を悪化させる原因にもなるため、できるだけ控えましょう。
また、長風呂の方は、短時間でぬるめのシャワー浴びるなど心がけてください。
ほほが腫れていると感じた際には、ほほの外側をタオル越しに10〜15分冷却し、間隔をあけて繰り返すと楽になります。
就寝前は横向きで患部側を上にして、深い呼吸で力みを抜きましょう。
安静に過ごすことが回復を早めるコツです。
関連記事:歯が痛い時 対処法7選|薬が効かない夜や眠れない時に試すべき方法
痛みが長引く・強くなる場合の対処法
ほとんどの痛みは数日から1週間ほどでおさまります。もし強い痛みが続いたり、ズキズキして眠れないようなときは注意が必要です。
発熱や頬のふくらみ、口が開けにくい症状が出たら、様子を見るのではなく、相談や受診をしてください。不安を感じたら早めに行動しましょう。
治療後の炎症・感染が原因の可能性
痛みが強くなったり長引くときは、治療部位に炎症や感染が残っている可能性があります。
根の先まわりに炎症が残ると、拍動に合わせたズキズキや圧迫感が続きます。
頬がふくらむ、歯ぐきから膿が出る、触れるだけで強く響く……
このような変化は感染の可能性が高いです。
温めたり、お酒を飲んだりすることは血流を上げて悪化につながるため控えてください。
まずは当日中に医院へ連絡し、指示を受けましょう。放置すると腫れや膿がたまることもあるため、早めの対策が必要です。自宅では安静にし、患部を冷やして落ち着かせるといいでしょう。
痛みが強い・ズキズキする場合の相談目安
痛みが続く場合の相談の目安は時間の経過です。
以下の場合は、事前に歯科医院に連絡し、相談しましょう。
- 72時間以降に強まり続ける
- 鎮痛薬が効かない日が続く
- 夜に眠れないほどの痛みが出る
また、次の症状が現れた場合には、受診をおすすめします。
- はっきりした腫れ
- 38度前後の発熱
- 口が開きにくい
- 膿の出口が見える
診療時間外であっても、地域の救急相談や当番医の案内を活用しましょう。無理に我慢すると処置が長引くおそれがあります。早めの相談が回復への近道です。
再治療や他の病気との見分け方
長く痛みが続くときは、根管治療のやり直しが必要なケースや別の歯のトラブルが原因となっていることもあります。
噛んだときに1点だけ、強く痛む場合は、咬み合わせが高い可能性があるでしょう。
ズーンと深い痛みが続くなら根の中の感染が残る場合があります。また、治療で使った材料が根の外側へ出た影響や見えにくい歯根のひびが原因になる例もあるため、医師に相談しましょう。
一方で、副鼻腔の不調や神経痛、筋のこりなど歯以外が関わるケースもあります。見分けるには叩いた時の反応、噛み合わせ紙の跡、レントゲンやCT、拡大視野での確認が役立ちます。
いづれにしても自己判断は控え、症状と経過をメモして歯科医院で診断を受けましょう。
よくある質問(Q&A)
ここでは、歯の神経を抜く治療をした後に、よくある不安や悩みをまとめました。痛みが続いて不安な場合や逆に痛みが全くなく不安になる場合など、要点を説明します。
迷ったら、悩む前に早めに相談すると安心です。
痛み止めが効かない場合はどうすればいい?
痛み止めを服用しても全く効かないと不安になる方もいるでしょう。
まずは用量と間隔、食後の服用を見直してみてください。
特に就寝前は、痛みが強くなるより先に服用するとよいでしょう。
アルコールとの併用をしない、空腹で飲まない、カフェインの取り過ぎを避けることも大切です。冷却や安静と組み合わせると体が落ち着きます。
数日たっても効きが弱い、72時間以降に強くなる、眠れないほどの痛みが続く場合は、自己判断で増量せず、歯科医院に相談してください。
発熱や頬の腫れが出たら当日相談をお願いします。薬の種類を変えるなどの対応が可能です。
神経を抜いたのにまだしみるのはなぜ?
歯の神経を取り除いたのにしみるのが不安な方も多いでしょう。しかし、歯の周囲の組織には神経があるため刺激を感じます。
しみる感覚は、根の先ではなく周りの組織や隣の歯が反応している場合があるのです。仮のふたのすき間、噛み合わせが高い刺激、歯ぐきの炎症、隣在歯の知覚過敏でもしみます。
冷たい飲食や強いうがいを控え、常温の物をゆっくり口に入れてください。歯磨きはやさしく、仮のふた周辺はそっと掃くように磨きます。
噛むとだけ痛い、1週間たってもしみが変わらない、感覚が日に日に強くなる場合は、調整や再評価が必要になるため受診しましょう。
痛みがまったくないのは逆に問題ですか?
痛みがない経過は基本的には問題ありません。
腫れや発熱がなく、噛んだ時の強い痛みもなければ心配し過ぎなくて大丈夫です。痛みがないのは回復がスムーズに進んでいる証拠です。
ただ、神経を抜いた歯は割れやすくなるため、注意しましょう。仕上げの被せ物まで進めることが再発予防の近道です。
仮のふたが取れた、噛むと欠けそう、違和感が急に増えたなどの変化が出たら早めに連絡してください。治療の完走と定期のチェックで、長く安定した状態を保ちましょう。
まとめ|神経を抜いた後の痛みは数日が目安。長引く場合は早めに相談を
神経を抜いた後の痛みは、当日〜3日が山場で、多くは1週間で軽くなります。ただ、麻酔が切れたあとは、ズキズキし、噛むと響く感じが出やすいでしょう。
薬は食後に正しく使い、常温でやわらかい食事、やさしい歯みがき、ぬるめの短時間シャワーで体を休めるよう心がけてください。
一方で、頬のはっきりした腫れや発熱、口が開きにくい、膿が出る、72時間以降に強まり続けるときは受診が目安です。
強い痛みが続く、仮のふたが外れた、噛むと一点で響くなどの変化があれば、遠慮なく連絡してください。
焦らず日ごとの変化を見守り、被せ物まで仕上げて再感染を防ぎましょう。「少しおかしいな」と思ったら、自己判断せず早めに歯科医院へ相談することが、歯を守るための一番の近道です。
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